電気料金削減の説明をお客様企業にする際、必ずといっていいほど、以下のようなリアクションがあります。たとえば、
- 現行地域電力会社と、しっかり交渉しているから、これ以上、安くなるはずがない。
- 数年前に、やり尽くしたから、これ以上は下がらないだろう。
- 長いつきあいのうちの会社が交渉しているんだから、一番安い価格に決まっている。
- 電気の質が落ちるから、安くなるんじゃないのか。
- 電力会社を切り替えたら、停電が増えないのか。
- 切り替えた先(新しい電力会社)で、発電など不具合・トラブルが生じるのではないか。
- トラブルが発生した時、ちゃんと対応してもらえるのか。対応が遅れるのではないか。
- 切り替えた先の電力会社が、倒産したらどうなるのか。
- 切り替えに伴い、大きな工事は発生するだろう。
- 大手電力会社から切り替えたら、二度と元に戻せないんじゃないか。仮に戻せたとしても、不利な契約にならないのか、等々。
一般的にこれらは全て、杞憂であり、錯覚です。電気料金は変動しています。また、新しい電力会社を、正しく選択する限り、電気やサービスの質が低下することはありません。一つひとつに細かく回答していくと、紙数が足りなくなるため、ここでは控えますが、電力会社を新しいところに変えても(つまり何処の電力会社から電気を購入したとしても)、電気を送るのは一般送配電事業者が行っているため、切り替え前と何ら変わることがないとだけ、ここでは記載しておきます。(ご質問等がありましたら、info@truerisep.comまでお送りください。)
ここまで読んで頂いて、「そんなことは分かっている」とか、「うちでは料金削減交渉を徹底的にやっているから、これ以上の削減はもう出来ないんだ」と仰る方も少なからずいらっしゃるのではないかと思います。
ちょっと待ってください。本当に、徹底してやっていますか?
こんなことを書いたらお叱りを受けるかもしれません。実際、筆者も事業会社出身ですから、辞めずに続けていたら、同じような感情を抱いたかもしれません。それでも敢えてお聞きします。
- 他社がどのような取り組みをしているか、ご存知ですか?
- 今、市場でどの電力会社が頑張っているのか、知っていますか?
- 只今、何処の電源の口が空いているか、掴んでいますか?
こういったことは、ふつう知りようもないはずです。
21年の秋くらいから、電気料金は上昇し続けています。通常、何処の事業会社にとっても厳しい状況が続いているものと推察しますが、それでも、成果をしっかり出している会社があります。
今のような時期に、所謂ピンチをチャンスに変えられる会社こそが、他社より先んじて成果を獲得し、成功を収められると確信しています。次回は、電力需要家にとって、常識とされていた料金削減に関する思い込みや盲点などについて、触れてみたいと思います。