前々回の本ブログ(組織文化の捉え方①)では、組織文化の形成要素には、以下の6要素があると述べました。
(1)ビジョン・目的・戦略、(2)競争環境、(3)リーダーの行動、(4)組織構造、(5)社員の行動、(6)業績評価
(1)については、ビジョン・目的・戦略等、組織のあり様を表すものとその形成のされ方が問われます。ここでの論点は、集約すれば次の3点になります。
- あなたの組織の存在理由は何か。ビジョンに沿った行動をしているか。
- ビジョンはわかりやすい言葉で表現されているか。組織に浸透しているか。
- 戦略は合目的か。誰が、どのように策定しているのか。
(2)は、市場、法的規制、顧客、競合他社に対する向き合い方、組織内部における変化対応力と捉えます。論点は、
- 外部の競争環境は激しいか。変化しているか。
- それを受けた内部の対応力は健全か。機能しているか。
- 顧客期待や社内の要求を満たしているか。それらに向き合っているか。
(3)は、リーダーシップのあり方、リーダーの自発的行動、リーダーとフォロワーの関係などが該当します。論点の幾つかは、次のようなものです。
- リーダーは実行するか。状況に合せてスタイルを変えているか。
- リーダーの発言を遮れるか。批判的な態度は受容されるか。
- 積極的に提案する機会は設けられているか。採用されるか。
続けて記述していくと、長くなってしまいますので、続きは次回にしたいと思います。
読者の方の中にも思い当たるところがあるかもしれませんが、自由競争が事実上、制限されている業界では、某大手有名メーカーなどが謳っているビジョンと、そこで働く社員(特に正社員)の行動が、まったく真逆の場合があります。ちょっと信じがたいことではあるのですが、内弁慶と言えばいいのでしょうか・・・。そういった企業は、一見するだけではわからないかもしれませんが、衰退が進行し、いずれ市場から退出せざるをえなくなるのだろうと思います。