何故、コストが削減できるのでしょうか。
何回か取り組んだことのある方なら、ご存知かと思いますが、価格には、次のような2つの特徴があります。
- 価格を客観的に決定する基準は存在しない。(つまり、絶対的に正しい価格は存在しないということがいえます)
- 価格は多様な需給の要因が関係し合って決定されている。(品質、納期、量、企業体質、経営方針、取引先との力関係、販促資金の利用、固定費の回収、利益幅など)
従って、たぶん下がらないだろうというような思い込みや、一度やってみたが下がらなかったという理由は、(全社的な)コスト削減の取組みをしない理由には、まったくなりません。
そもそも、各社にとっての適正価格(もしくは、ベストプライス)さえ、検証したり、追求していないことは珍しくありません。
ボリューム集約による交渉力強化や、調達/購買エリアの拡大(グローバルソーシング含む)などは、これまで比較的取組みが進められてきたかもしれません。
原材料などの仕様変更は、開発を中心にメーカーであればふつうに行われてきたかと思いますが、調達/購買部門を巻込んでとなると、状況は変わってくることが多いといえ、この点において、改善や改革の余地があるでしょう。
業務や意思決定などのプロセス変更や、サプライヤーなどとの戦略的なパートナーシップを結ぶといったことを、あまり検討されてこなった企業は、是非、この機に取組まれることをお薦めします。このようなことを全て、もしくはひとつかふたつだけでも、着手するだけで、相応の成果を得られるはずです。
商談の仕方をアナログからデジタルに変える、交渉力強化に向けた様々トレーニングを行うというのは、言うまでもないでしょう。交渉力強化については、別途触れたいと思います。