11/01/2022

営業力強化 (2)価値ある提案をするために⑦

商談の場で、会話を途切れさせないための短い会話のショートトークには、「傾聴と問いかけ」と「常套句」の2つがあります(ショートトークというのは、弊社が使用している名称です。一般的にショートトークと呼ばれるものがこのようになっているわけではありません)。

傾聴と問いかけは、5つのステップで構成します(①から始め、②、③と順に進めます)。

①切り返し、②ショートクエスチョン、③課題/ニーズの確認、④解決法の提示、⑤効果の訴求/見極め

①は、たとえば「〇〇ということですね「、とか「つまり△△ということですね」、または「それは××ということでしょうか」というように、相手の発言に対して、その場ですぐに反応し確認することを、切り返しと呼びます。

商談や会話に主体的に入り込んでいたら、自然にでるリアクションといえますが、他人ごととして聞いていたり、そもそも話を理解できなければ、このようなリアクションにはならず、意識して、切り返すことが必要になります。切り返しにより、確認モレが防げるばかりでなく、相手が自分の話をちゃんと聞いてくれているなという安心感にもつながり、話をポジティブにすすめられるようになります。

②は、「少しお尋ねしてもよろしいでしょうか」、「購入するにあたり、重視されていることは何ですか」、「〇〇はどなたがされるのですか」と、短いフレーズで端的に質問します。

③は、ショートクエスチョンを繰り返すことで、最も重視すべき課題/ニーズを確認することにつなげます。所謂、QCD(Quality, Cost, Delivery)や、QFD(Quality, Function, Deployment)などで、見極めるのが良いでしょう。できる限り、モレなく、ダブリなく絞り込んでいきます。

④は、③の具体的な落としどころになります。もし、具体的なものを提示できそうにない場合は、「それでは、どのようにすればよいでしょうか」とか、「何かよい解決策はないですか」などといって、相手/顧客に直接尋ねてみるのが良いと思います。思わぬ解決策を、相手が提示してくれる場合があります。また、相手が自分でも提示できないとわかれば、求めてくるのを変える(たとえば要望を一段階下げたり、それ以上、無茶なことを言わなくなるなど)ことにもつなげやすくなります。

最後の⑤については、④を選択したことによって顧客が得られるベネフィットや、実現できるであろうゴールなどについて訴求したり、見極め、確認を行います。

常套句とは、ある場面に来たら、定型的な言い回しを使うことをいいます。相手との関係性(たとえば一般消費者か、法人顧客など)にもよりますが、常套句の使い道は、以下のような4つに分けることができます。

 (a)論点を外すことなく、好意的な態度で接する場合

 (b)解決の道筋のあたりをつけたり、意思決定の基準を直接尋ねる場合

 (c)単純化することで、ものごとを理解しやすくする場合

 (d)基本に立ち返り、理詰めで攻めていく場合

たとえば、一例として、(a)は「こういう解決策は考えられませんか」とか「〇〇について、何か方法はありますか」などがあります。(b)は「それでは、判断の基準は何かを教えて下さい」。(c)は「〇〇と△△では、どちらが良い(または大きい、長いなど)でしょうか」。(d)は、たとえば「ビジネスの原理原則に従って、お客様の問題を解決したいと考えています」などが挙げられます。


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市場特性は、様々な要因に左右されます( ブランディング (4)ターゲティング ①セグメントの評価項目 )。 規模と成長率だけを考慮すればいいというわけでは決してありません。 大規模で右肩上がりに成長を続けるセグメントが有望であることは事実ですが、それ以外の要因が同じであることはめ...