3/06/2022

論理的思考(2) 論理的思考とは②

ものごとを整理する際、順序を決めて、または一定の規則性をもって検討することは、論理的に極めて重要で、前提と言っても差し支えないはずです。順序だてることで、モレやダブリの発生を、(少なくとも、バラバラに考えるよりは)未然に防げる可能性が高まります。また、何より、相手に対して分かりやすく説明することができたり、容易に理解を得ることができます。

たとえば、方角について、洩れなく重複することなく、端的に述べるとしたら、どちらが分かりやすいでしょうか?

①「東・西・南・北」
②「西・北・南・東」

答えは、誰にも一目瞭然のはずです。どちらも方角を構造的に捉えていますが、①は我々がふだん使う一般的な言い回しのため、自然に収まります。

それでは、次は、どちらでしょうか?

③「江戸・明治・大正・昭和・平成・令和」
④「昭和・江戸・令和・明治・大正・平成」

ふつう、大多数の人にとって、③がわかりやすい、または、しっくりくるはずです。何故なら、③は時間の流れに沿っているからです。

もうひとつ、序列で捉えた場合、

⑤「大・中・小」
⑥「小・中・大」
⑦「中・大・小」

このうち、⑦だけがNGです。⑤と⑥については、どちらを先に示すかだけの違いですから、この場合は、どちらでもいいということになります。

大事なことは、序列を口頭で話したり、表記したりする場合、そのルール(話す順序や説明の仕方など)を自分の中で決めておくことです。

大から言うのであれば、その他、似たようなことを話す場合は、大きいほうから順に話し、小さいところへ進めていく。また、高いところから、話を始める場合は、低いところへ落としていく、といった具合にすると、聞いている側にとっては、分かりやすく、すっと話が入ってきやすく、理解を得られやすくなります。

このように、論理的な順序付けを決めて、相手と話す、議論する、資料を作るといった場合に、分かりやすい、理解を得やすい、結論を早く出しやすい、といったことにつながります。

論理的であることは、所謂MECEであること(ダブリやモレがないこと)、ピラミッド構造であることといわれています。(Mutually Exclusive Collectively Exhaustive、互いに排他的・集めると全体的)

あと、抽象度のレベルが揃っていることも必要です。今まで住んだことのある街は何処ですかと尋ねられたら、イサカ、マサチューセッツ州、ホブロンレーンなどと答えればバラバラのため、イサカ(米国NY州)、ボストン(同MA)、ホノルル(同ハワイ州)と答えて、都市名で統一する、抽象度を揃えることが必要です。勿論、イサカなどと答えても、普通、それは分からないため、アメリカニューヨーク州にあるイサカ市というほうが、相手の理解にとっては親切です。ましてや、ホブロンレーンなどは通りの名称ですから、当然です。

人によって、ものの見方や考え方は異なるため、論理的に考え、話をすることは、ビジネス社会では必要不可欠ですし、また、話し合うことの前提条件といえるでしょう。でなければ、日々の仕事で、問題を見つけたり、解決するというのは、かなり難しくならざるをえないと思います。


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