4/17/2022

脱炭素経営の取組み (2)Scope2④

スコープ2のCO2排出量削減方法の4番目として挙げたカーボンオフセットとは、温室効果ガスの排出量削減や吸収量(クレジット)を購入する、または他の場所で削減や吸収を実現する活動を実施することなどにより、排出量の全部または一部を埋め合せることを指します。

まさに、言葉どおり(カーボン=炭素、オフセット=埋め合せるもの・相殺するもの)の意味ですので、実際にCO2を削減するわけではありません。削減に相当するだけの活動を行い、相殺するやり方です。したがって、CO2削減に取組みながら、削減しきれない分にカーボンオフセットを充てるというのが望ましいやり方とされています。実際、環境省のカーボンオフセットガイドラインでは、6つの重要な事項(ガイドラインP4)が明示されています。

カーボンオフセットの取組みには、オフセット製品・サービス、会議・イベントのオフセット、自己活動オフセット、クレジット付製品・サービス、寄付型オフセットといったものがあります(詳しくは、農水省のこちらのページをご覧ください)。

カーボンオフセットを活用した事例として、タケダ薬品工業のものがあります。個人的には、非常に分かりやすい例で、外国人のトップがいる企業ならではのやり方だと思っています。再エネの使用とカーボンオフセットへの投資により、2019年度時点で、スコープ1・2・3全てで、カーボンニュートラルを達成。そして2040年度までに、カーボンオフセットなしで、ネットゼロ達成を宣言しました。言葉がややストレートで恐縮ですが、できることはとっとやって、まずは結果を出す。その後、本来すべきやり方(または、やりたかったことで)、しっかり成果を見せていく。取組みにいち早く着手し、かたちやより良いすすめ方を模索しながら、先へ先へと進めていくというイメージです。異論もあるでしょうが、業界のトップ企業として、素晴らしいやり方だと思います。


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市場特性は、様々な要因に左右されます( ブランディング (4)ターゲティング ①セグメントの評価項目 )。 規模と成長率だけを考慮すればいいというわけでは決してありません。 大規模で右肩上がりに成長を続けるセグメントが有望であることは事実ですが、それ以外の要因が同じであることはめ...