8/27/2022

サーキュラーな国③ フィンランドその2

フィンランドは、国土の75%近くを森林が占めとていると言われています。このため、CEの注力分野に、持続可能な食料システムと、森林を基本とするループが挙げられています。

故に、フィンランドのCE事例には、はじめに廃棄物ゼロレストランのノッラ(Nolla)を挙げたいと思います。ノッラは首都ヘルシンキに店を構える、ゴミを出さないレストランで、ノッラはフィンランド語でゼロを表します。厨房にはゴミ箱がなく、コンポスト(堆肥/compost、堆肥をつくる容器/composterという意味)が1つ置いてあるだけで、調理中に出たゴミとなるもの、たとえば肉や魚の骨、野菜の表面などは全て、コンポスティングする。また、包装容器などはゼロを目指し、できないものは全てリサイクルしているとのこと。

社名と素材の名称が同じのパプティック(Paptic)は、プラスティックの代替素材として注目されています。フィンランドの国立技術センターが基礎技術を開発、自国の針葉樹からつくったパルプ。紙であるにも関わらず、強度が高い一方で、感触が柔らかくしなやかであることから、包装などで繰り返し再利用可能で、欧州の百貨店などで手提げ袋として利用されています。

フィンランドのラハティ市にあるアント・ブリュー(Ant Brew)は、雑草、野生のハーブ、パンや果物の廃棄物、そしてガチョウの糞などを使って、クラフトビール造りを行っています。同ビールは、ウェイステッド・ポテンシャル(Wasted Potential)という名称でシリーズ化されているとのこと。ガチョウの糞は公園で回収され、麦芽を燻すために使われているそうです。これで、市民を悩ましている糞もかなり減っているとか。きわもの的なように思えるかもしれませんが、自然の再生にも貢献している戦略的な取組みとして捉えたほうがいいように思います。


ブランディング (4)ターゲティング ②セグメントの評価i

市場特性は、様々な要因に左右されます( ブランディング (4)ターゲティング ①セグメントの評価項目 )。 規模と成長率だけを考慮すればいいというわけでは決してありません。 大規模で右肩上がりに成長を続けるセグメントが有望であることは事実ですが、それ以外の要因が同じであることはめ...