7/20/2022

新規事業創出 (6)プロセス①

プロセスとは、以前にも少し触れましたが、アウトプットを創出するために必要な活動の集合体のことをいいます。活動を行うには、インプットが必要となり、このインプット~活動~アウトプットをセットで考えることが、生産性を高めたり、時には大きなブレークスルーを実現することに役立ちます。

プロセスをあるかたまりで捉えると、仕組みや仕掛けとなり、イノベーションを創出する契機になったり、理由にもなるなど、プロセスは非常に重要です。

論理的思考(ロジカルシンキング)に長けている人は、プロセス思考で業務を見たり、見直したりすることが得意だろうと思います。業務活動をどのような単位で括るか、分解するか、各プロセスのレベル感(プロセスの階層・粒度)をどのように捉え、必要に応じて作り変えていくか、仕立て上げていくか、といったことなどは、さほど頭を悩ますことなく(場合によっては、楽勝で?)、できるだろうと思うからです。但し、現場の方にとって有用なものだけでなく、経営から見て分かりやすいこと、理解しやすいことは非常に重要ですので、この点には留意が必要です。

プロセスは、ステージフェーズステップアクティビティプロシージャーなどと、階層で捉えて(括ったり、分解するなどして)、考察します。この場合、ステージはレベル1、フェーズがレベル2、ステップはレベル3、アクティビティはレベル4、そしてプロシージャーはレベル5となり、これがプロセスの最小単位となります。

たとえば、「アイデアの絞り込み」というプロセスがかたまりであったとします。その下には(アイデアの絞り込みの下には)、アイデアの創造、ターゲットの抽出、アイデアのスクリーニング、情報の収集・分析、問題仮説の設定、マーケットのセグメンテーション、消費者ニーズの把握、購買要因の検討、重要購買要因の優先順位付け、などと分散して細かいプロセスがあった場合、或いはインタビューなどで、そういった活動が存在することが分かった場合などは、それぞれの依存関係などを考察し、上記のステップやアクティビティなどの単位でまとめて、整流化していきます。また、「アイデアの絞り込み」が、マーケティング業務の活動に属している場合は、「アイデアの絞り込み」プロセスの階層を、フェーズかステップなどに位置付け、その後、下位のプロセスを展開させていきます。

おそらく企業規模の大小問わず、経営層の方々の多くが、組織能力を強化するためには、プロセスの卓越性とかプロセスの最適化といったことを、リーダーシップの発揮とか、環境変化への適応力、従業員のモチベーションなどとほぼ同程度に、組織上、最も重要な項目の上位に挙げられることだと思います。

新規事業創出の場合、どういったプロセスフロー(プロセスのながれ)になるのかを、次回のブログで簡潔に述べることにします。


ブランディング (4)ターゲティング ②セグメントの評価i

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