10/19/2022

R&Dと組織横断型活動 (1)はじめに②

前回のブログで、以下3つのHowについて考えていくと述べました。

  • 全体最適に向けた活動の全体俯瞰
  • マーケティング思考による顧客ベネフィットの明確化
  • マーケティング思考を組込んだ業務機能と組織体の構築(マーケティング機能と部門横断型組織の構築)

マネジメント視点で、上記3点を考える際、最も重要なことは、何はともあれ、まずは、およそだいたいこうなっているという概観を掴んでおくことです。ところが、現実は、まったく知らないとか、やたら精緻に理解しようとされる方が、意外と多い・・・。

まったく知らないというのは、マネジメントで如何なものかとなりますし、精緻にというのはおよそ現実的ではないでしょう。営業出身の経営者の方であれば、やたら営業のやり方に口を出したり、自分のやり方や実績などと比較してとやかく言うにも関わらず、それ以外の領域については、殆どといっていいくらい口を挟まないか、もしくは、分からないから、何処までも細かいことまで報告を上げさせる、または自分の考え?などを押しとおしたり、押しつけようとする、等々。

当事者や関係者以外には見えづらいですが、世襲や権力闘争などが絡むなどして、問題視?(注目?)されている経営者のいる会社ほど、意外?と現場の方々は、的確に、しかも対外的な対応をしっかりされている場合が少なくないと感じます(だから、会社がもっているのでしょうが・・・)。こういうケースでは、大変残念なことに、経営はあまりにも事業の実像や、現場をご存知ないことが多い。

マネジメントは、現場の実態や、業務がどのような機能やタスクで構成されているかといったことを理解しておくことは非常に重要で、的確な意思決定云々の前に、管理や執行の前提として、事業活動の全体を俯瞰して、自社の強みや特徴、課題を、ハイレベル(ざっくりとしたレベル、概要レベルや要点など)で掴んでおく必要があります。

では、どのようにすれば把握できるのか。これをこのブログの場でわかりやすく述べていくことは、少々無理があるのですが、極力シンプルに記載すると次のようになります。

まず、バリューチェーンの主だった機能を列挙します。たとえば、商品企画、研究開発、調達、生産、物流、営業、あと経営支援(経営企画、総務人事、財務会計、法務、広報など)として、それぞれ(商品企画、研究開発など)をレベル1とします。次に、各レベル1を1段階ブレークダウンして、各機能(レベル2)を抽出します。この際、視覚的に分かりやすくなるように工夫して一覧化します。この一覧化は、紙1枚、それもできる限りA4サイズで1枚に収まるようなかたちで一覧化します。

そして、この1枚を持って、マネジメント層や部長クラス、または現場などが、現状や問題点などを議論し、その1枚の中身を詰めていく。各機能(レベル1と2)の特徴や傾向をあぶりだしていきます。

少し長くなってきましたので、続きは次回とさせていただきます。


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市場特性は、様々な要因に左右されます( ブランディング (4)ターゲティング ①セグメントの評価項目 )。 規模と成長率だけを考慮すればいいというわけでは決してありません。 大規模で右肩上がりに成長を続けるセグメントが有望であることは事実ですが、それ以外の要因が同じであることはめ...