サーキュラーなアプローチ②では、主としてサーキュラービジネス機会の検討を対象にしました。
一方、このサーキュラーなオペレーションでは、前提としておさえておくべきオペレーションについて、簡潔に記載したいと思います。
オペレーションでは、まずはサプライチェーン、特に、廃棄物管理と、使用する資源の効率性が焦点になります。
廃棄物管理では、ゆくゆくは廃棄物をゼロにしていく、そういった企業姿勢に注目が集まります。これはメーカーであっても、小売業であっても、サービス業であっても同じことです。とはいえ、完全にゼロにすることはあまりにも現実的でないと思いますので、リサイクルができないものについては、エネルギーの回収がポイントになると思われます。
廃棄物管理におけるエネルギー回収とは、ZEB(Zero Energy Building)を指します。つまり、高断熱化や電力消費量などエネルギーを省く、太陽光発電などによるエネルギーを創る、燃料電池などによるエネルギーを蓄えるといったことなどになります。
使用する資源の効率性では、資源を無駄にしないオペレーション、ひいてはビジネスモデルを追求していくことが、社会的使命を帯びてくるといえるでしょう。サプライチェーン領域では、特に、より精度の高い生産計画とこれに連動する在庫管理及び需要予測、ならびに物流(たとえば配車計画)が重視されます(ひいては、自ずと使用する原材料なども関係してきますので、ここまで来ると、前提となるオペレーションを超えていくことにはなりますが・・・)。
このようなことを、ホームページなどで、数値を用いて公開していく情報開示の姿勢も、早晩求められると思います。このような観点にたてば、一部でみられる循環型経済をうたった、耳障りの良い商品訴求(たとえば、モノを回収してモノを作るといったような商品)だけでは十分とはいえません。透明性を保持した企業全体の取組みが、社会から求められることになります。